IMF・世界銀行年次総会を終えて
先週、当社はバンコクで開催されたIMF・世界銀行年次総会に参加し、政策当局者、中央銀行関係者、政治・マクロアナリスト、ならびに世界の機関投資家との間で60件を超える面談を実施しました。
市場参加者のコンセンサスとしては、世界経済の成長見通しに対して概ね前向きな見方が維持されている一方、インフレリスクへの警戒感はそれほど強くありません。最も人気の高い投資テーマは引き続きキャリートレードとテクノロジー株ですが、AI関連投資への熱狂には徐々に陰りが見え始めています。また、AI投資拡大に伴う設備投資負担や各国の財政悪化懸念を背景に、長期金利に対しては世界的に慎重な見方が広がっています。
市場ではフランスが最も人気の高いショート対象となっており、2027年の選挙を控えたユーロ圏への懸念も高まりつつあります。このような環境のなか、当社は引き続きリスク資産およびクレジット・スプレッドに対して慎重な姿勢を維持する一方、デュレーション(長期金利)についてはより前向きな見方をしています(The Algebris Bullet | Financial Rebellion – Algebris Investments)。
小幅ながら上振れ
米国では、9月のインフレ関連指標が市場予想を上回る結果となりました。コアCPIは前月比+0.3%と市場予想を0.1%上回り、コアPPIも前月比+0.7%と予想を0.4%上回りました。これらの結果を受けて、FRBが最も重視するインフレ指標であるコアPCEへの押し上げ効果は約0.12%ポイントと推計されており、9月のコアPCEは前月比+0.32%程度になると見込まれています。
今回の上振れには変動の大きい項目の影響も含まれていましたが、政策判断において重要視される住居費インフレについても加速が確認されました。もっとも、当社では今回のデータだけで10月のFOMCにおける追加利上げを正当化するほど強い内容ではないと考えています。特に株式市場のボラティリティが高い状況を踏まえると、FRBが直ちに利上げへ動く可能性は限定的とみています。市場でも10月利上げの織り込みは依然として約15%程度にとどまっています。
こうした環境のなか、当社は引き続き固定利付債市場において、クレジット・スプレッドよりもデュレーション(長期金利)に投資機会があると考えています。
作成:Algebris Investments Global Credit Team
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