マーケットビュー - グローバルクレジット

Global Credit Bullets | 2026年6月1日(月)

先週、米国とイランは、停戦を60日間延長し、ホルムズ海峡の自由航行を確保するとともに、30日以内に同海峡の機雷除去を実施することを定めた覚書に合意したと報じられました。欧州では、先週の欧州中央銀行(ECB)の発言により、利上げが近づいているとのメッセージが改めて強調されました。
2026年6月1日

イラン情勢 合意成立に近づく

先週、米国とイランは、停戦を60日間延長し、ホルムズ海峡における自由な航行を確保するとともに、30日以内に同海峡の機雷除去を実施することを盛り込んだ覚書(MOU)に合意したと報じられました。ただし、この合意は依然としてトランプ大統領および最高指導者モジュタバ・ハメネイ氏の承認を必要としています。

報道によれば、米国はより広範な制裁緩和や凍結資産の解放に向けた交渉を進める意向を示しており、また、停戦期間中もイランの核開発プログラムに関する協議は継続される見通しです。緊張は完全には解消されておらず、今週に入りドローンやミサイルに関する小規模な事案が発生しましたが、停戦には影響しませんでした。

市場にとって、前向きな方向性が維持されているものの、合意はまだ確定していません。政治的承認の遅れ、ホルムズ海峡周辺での緊張の再燃、あるいは制裁緩和への失望などがあれば、リスク資産の足元の上昇は反転する可能性があります。

ECB 利上げはほぼ確実に

先週のECBの発信は、利上げが実施される方向にあるとのメッセージを改めて強調する内容となりました。焦点はもはや「実施するかどうか」ではなく、「タイミング」に移っています。

4月会合の議事要旨では、タカ派寄りのトーンに支配されており、政治当局者は依然として二次的なインフレ波及へのリスクを懸念していることが示されました。市場では6月の利上げに対するコンセンサスが強まり、約90%の確率が織り込まれています。

二次的影響がまだ明確に現れていないものの、ECBにとって信認維持は依然として重要なテーマです。速報ベースのインフレ指標は想定より上振れしておらず、特に食品価格は再び急騰する兆しは見られていません。

6月以降の見通しには不透明感も残ります。市場は、年内の追加利上げは1回程度しか織り込まれておらず、時期としては9月が有力視されています。これは、ECBが追加利上げに近づいている一方で、より長期的な引き締めサイクルへのハードルは依然として高いことを示しています。

作成:Algebris Investments Global Credit Team

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